滋賀医科大学医学部附属病院 様

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検査部技師長
吉田 孝氏

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検査部臨床検査技師主任技師
藤澤 義久氏

2006年4月にEcho-logyを導入し、2011年8月エコーセンターの整備に合わせ、 Echo-logyの更新、及び拡張を実施した滋賀医科大学医学部附属病院。 その運用実態とDICOM SRや院内への動画像配信などのメリットを 同院の検査部技師長・吉田 孝氏、検査部臨床検査技師主任技師・藤澤義久氏に伺った。

導入の決め手は各社の DICOM SRへの対応

現在、滋賀医科大学医学部附属病院では検体検査、生体検査を検査部で統括している。検査部での超音波検査は心臓が中心となっている。2011年10月に一部腹部エコーの運用開始、11月には頸動脈エコーの運用(SR運用含む)も開始している。
2006年よりイメージワン社製Echo-logyを導入している同院。2011年8月にはEcho-logyの更新、及び拡張を行っている。吉田氏は「2012年より検査部にエコーセンターを開設します。現在は腹部や甲状腺の検査を放射線部で行っていますが、これに伴い、心臓以外に頸部、腹部の超音波検査もエコーセンターに集約することになりました」と語る。
システムの導入に当たってはDICOM SRに非常にこだわりを持っていたという同院。以前はDICOM画像システムを外資系メーカ製、レポートは日本国内メーカ製を使用していたが、レポートシステムメーカの撤退を機にシステム更新を行った。その当時は、DICOM SRの機能はカスタマイズしていたため、できることに限りがあったという。 藤澤氏は「Echo-logyは大幅なカスタマイズをしなくても運用が可能な上、他社メーカのシステムや各社の超音波診断装置に接続が可能だったことが導入の最大の決め手となりました」と話す。Echo-logyは2004年に、他社に先駆けDICOM SR対応のレポートシステムとして販売しており、同院以外でも多くの装置メーカ、及び機種との接続実績がある。様々なメーカの装置が導入されている大学病院においては、導入に当たり重要なポイントとなった。 Echo-logyはDICOM SRの運用を可能にする超音波レポートシステムであり、超音波診断装置側で計測した値を画像データと共に受信し、レポート作成時に自動展開する。そのため、レポート作成が効率的に行え、計測値を転記する際の間違いを防ぐことができる。藤澤氏は「DICOM SR対応のレポートシステムにする前は転記ミスが非常に多くありました。そこで、初歩的なミスをなくすため、DICOM SR対応のレポートシステム導入にこだわっていました。Echo-logyは自動で数値が取り込まれるので、導入後からは、数値の転記ミス件数はゼロ件になりました」と話す。

院内800以上の端末で 動画像参照が可能

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Echo-logyのレポート作成時に参照可能な画像データは、検査装置から出力されたDICOMオリジナルデータを使用している。また距離や面積計測、圧較差、平均流速、ハートレート等の計測も可能だ。静止画だけでなく、動画参照もでき、Web配信システム(オプション)の利用によって、同院では院内に800以上ある全ての端末で参照できる。Web配信される画像もDICOMオリジナルデータを使用しており、高いクオリティのまま電子カルテ等の端末へ配信される。 さらに、イメージワン社独自のキャッシュ管理機能により、大量の動画像も快適に配信を行うことが可能だ。藤澤氏は「大学病院という事もあり、一度の検査における画像発生が大量の場合もありますが、現状では画像枚数に関係なくスムーズに配信されているので、データサイズ等を気にせず必要な画像や動画を撮影することができます」と説明した。また、「検査装置からの動画データの送信には時間がかかるイメージがありますが、Echo-logy導入後では数秒で送れるようになり、その分全体の時間が短縮され、急患にも迅速に対応できる体制になりました」(藤澤氏)という。 従来入院患者のみに使用していた電子カルテを2010年7月に全面化した同院。電子カルテとの連携について吉田氏は「電子カルテは富士通社製。当院には様々なメーカのシステムがあるので、システムによっては連携がうまくいかないことも多いと思います。しかし、Echo-logyは他社製品とも非常に連携がよいと実感しています。8月のEcho-logyシステムの更新と電子カルテがうまく連動しているので動画像の表示もスピードアップしており、医師からもサービスの向上に対する喜びの声を聞いています」とコメント。 「動画も含んだ1検査の画像が100イメージを超える場合もある大量のデータを、院内全ての電子カルテ端末でストレスなく運用できています」(藤澤氏)という。

術前カンファレンス、患者への 説明にも動画像をフル活用

Echo-logyシステム更新に伴い、動画像がスピーディーに配信・再生できるようになったことで、術前のカンファレンスや患者への説明に動画像が活用されるようになってきたという。「スムーズに画像や動画を表示できるので、撮った画像を電子カルテのビューアに表示し、レントゲンやMR、シネ画像を見るなど、診察室でも動画像が活用され始めています。また心臓外科や小児循環器科の術前カンファレンスなどでも活用されているということです」(藤澤氏)。その他、循環器内科で心臓カテーテル検査のシネ画像と超音波画像との照合も行っている。 さらに、術中、術後の超音波画像を比較して患者に説明することが可能になった。「患者に説明する際、手術でどの部分がどのように変化したのかが目で見てわかるので、説明しやすいです。患者にアピールするには非常に便利だと先生から聞いています」と藤澤氏は説明した。診療科の医師や、患者にとってもプラスな点が多いようだ。

画像比較もしやすいレポート作成画面

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レポート作成においては、DICOMのオリジナル画像を表示しながら作成。画面の切り替えが不要になった。過去の画像データは簡単に閲覧でき、画面上で比較しながらレポートを作成できる。「以前は1回1回画面の切り替えが必要でしたが、現在は患者のレポートを開いたまま、すぐにその患者の過去画像を参照して比較することができます」(藤澤氏)とのこと。また心臓の場合、MRやARの数値を確認後、紙にメモをしていたが、今は画像を見ながら直接レポートに打ち込んでいくことができるので、作業効率の向上につながっているという。 キー画像の貼り付けに関しても、大量の画像を貼りつける際、以前はシステム速度の問題があり、1回貼るごとに確認作業が必要であったが、現在は貼り付けの確認は不要になり、ストレスなく作業ができているようだ。 さらに、レポートのテンプレートについてはイメージワン社より希望のテンプレートの確認調査が実施されている。他の病院から同様の意見が出た際には、通常機能として搭載されるため、多くの便利なテンプレートが標準搭載されている。藤澤氏は「他の病院でも同様の意見があることを知る機会になり、様々な意見が反映されているのでより使いやすさが向上していると感じます」と対応の良さを語る。 リクエストした機能の中で非常に役立っているというのが「ウォルモーション」機能。今までは手作業でシェーマを描いていたため、時間がかかり、非常に手間な作業であった。しかし、「ウォルモーション」機能を使用すると、対象の心壁をクリックするだけで関連箇所が自動で着色されたシェーマができ上がる。院内の診療科でもシェーマの利用頻度が高いとのこと。

安定した運用とデータ管理

大きなトラブルは発生しておらず、スムーズな運用が可能になっているEcho-logy。藤澤氏は、「今後、頸部や腹部の検査も増えていくと思います。各診療科で撮影し、それぞれが管理しているデータをWeb配信できるようにしたいという声がでてくることが予想されます。Echo-logyは腹部甲状腺や乳腺など様々なレポートが使用可能なので、それらでも利用できるようになることを期待しています」と述べた。 最後に吉田氏は「もともと画像は中央管理する方向性だったが、放射線科のようにMR撮影などのデータ量が膨大になる場合もある。そのため放射線科を含め、耳鼻科や婦人科のように、他の診療ではほとんど閲覧することのない特殊なデータを用いる診療科はデータを個別管理しています。しかし、個別ストックに限界が生じる分野に関しては検査部として管理することも考えられます。データ容量が多くなったときも現状と変わらないスピードでレスポンスを得られればと期待しています」と展望を語った。

滋賀医科大学医学部附属病院

滋賀県唯一の特定機能病院である滋賀医科大学医学部附属病院。2010年にはがん診療強化元年と位置づけ総合的がん医療を推進する学内措置を行ってきた。 そして2011年はがん診療強化2年目として具体的な"総合がん治療強化体制作り"や患者サロン"ゆらり"を運営するとともに、滋賀県がん診療の 高度化・均てん化に積極的に貢献するなど、地域医療の持続的発展を目指して、地域中核病院としての責務を果たしている。2010年7月には 完全電子カルテ化を実現している。

所在地:滋賀県大津市瀬田月輪町
TEL:077-548-2111
URL:http://www.shiga-med.ac.jp/hospital/
病床数:614床
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